組子細工の特色

人にも木にも誠実であること

 木は植物であり、木がしゃべることはありませんが、私ども木を扱う職人には、「木と対話する」という言葉がございます。
どういうことかを一言で表すのは難しいですが、あえて表すとすれば、「木と向き合い続ける」ということになるかと思います。

 建具師はまず木を知ることから始めます。
知るといっても、知識を頭に詰め込むのではなく、木の本質を体で感じることが木を知ることになります。
建具において、木を知る方法は、経験を積み重ねることであり、何千、何万もの経験を積み重ねてようやく「木を読む」ことができるようになります。

 木を読めるようになってようやく半人前です。
しかし、一点もの建具を製作するにはまだ足りないものがあります。

 それは「木を活かす」ということです。
建具製作の技術・技法を会得し、木を読めるようになったうえで、さらに建具師の創作・創造が必要なのです。
良質の木を見いだし、木目、節、性質などを読み、木を活かす建具を創作すること。そこまでできて初めて「木との対話が成り立つ」といえるのではないでしょうか。
それこそが木と誠実に向き合う唯一の方法であり、そのためには人様にも誠実でなければならないと私どもでは考えております。

私どもでは、建具が皆様の豊かな生活に役立つことを願い、先人が残してくださった伝統木工技術を受け継ぎ、新たな意匠として未来へつなぐ木製建具製作に取り組んでまいります。

略歴

  富山県砺波市出身
1999年 全国建具展示会 石川建築事務所協会会長賞受賞
2000年 全国建具展示会 愛知県建設組合連合会長賞受賞
2003年 全国建具展示会 特別賞受賞
2007年 国土交通大臣賞受賞
2015年 代表取締役社長に就任
全国建具組合連合会 技術委員長賞
第52回富山県家具展 砺波市長賞
2017年 全国建具組合連合会 北陸信越ブロック協議会会長賞
第54回富山県家具展 高岡市長賞

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